刑法の勉強の仕方

刑法の答案の型

刑法では罪責を論じることになる。
罪責とは犯罪の責任であるから、問題文の登場人物の行為に何罪が成立するか述べるだけでは足りず、その人物自身について、罪数処理する必要があるし、複数人で共同しておこなったのであれば共同正犯かどうか等も論じる必要がある。

答案の書き方
答案のスタイルとして、行為ごとに検討する答案。人ごとに検討する答案の二つが考えられるが必ず人ごとに検討するのが正しい
前述のとおり、罪数処理をしてはじめて罪責を論じたことになる。そして罪数は人毎に検討する。
実務でも原則として人毎に刑事裁判が開かれる。追起訴が可能であれば。
したがって答案では

  1. 甲の罪責

  2. 乙の罪責

  3. 丙の罪責

というように論じることになる。

人ごとに論じていくとして、具体的な中身はどのような順番で書いていくか

答案の順序
行為を限定した上での問題提起
構成要件の検討  
客観的構成要件   
実行行為   
結果   
因果関係  
主観的構成要件   
故意   
不法領得の意思など
違法性阻却事由
責任阻却事由
犯罪の成立の有無
減軽事由
罪数処理
共犯であれば
構成要件の検討に共同正犯やほう助犯の検討が入る


なぜ構成要件から検討するのか?
憲法や刑法の教科書にも書いてあるとおり、罪刑法定主義というものがある。
刑法がなければ、たとえ人を何人殺そうが犯罪は成立せず刑罰は科せられない。
あらかじめ犯罪となる行為を特定しておくことではじめて、人は安心して生活することができる。
構成要件から検討するとすれば、個々の行為が刑法のどの条文にあたるかを検討しなければならない。
この構成要件に該当することが確認したあとにはじめて、違法性や責任の問題が生じてくる。

お勧めの参考書
刑法総論講義案
裁判官が書いているだけあって、非常によくまとまっている。
少し情報が足りないように思われるかもしれないが、刑法は知識の量では差がつかない。
基本をおさえたら、ひたすら問題演習を繰り返すべきである。
刑法各論 第5版(法律学講座双書)
刑法の各論は保護法益と構成要件がわかれば十分。
あれこれ手を広げず、これ1冊を何度も読み返す。